欅(けやき屋敷)は東京都の指定文化財「旧跡」です.
「阿佐谷村名主相沢家の屋敷林で、同家の邸宅とあわせて欅屋敷と呼ばれました。東京都の旧跡指定を受けた大正8年当時は、タケ40mに及ぶ欅が40本程あったと伝わります…」
減少している屋敷林
杉並区全域で樹林が地上を覆っている面積は620ha(約18%)で、そのうち屋敷林は30haという調査結果があります(緑の実態調査)。半分は将来残るかどうか不安定な民有地であり、1970年代に70ha以上あったにもかかわらず半分以下に減少しています。この樹林を残していくことが区民にとって重要な課題であることを杉並区も謳っています。
「後世にのこしたい杉並の屋敷林」に選ばれた「欅(けやき)屋敷」
杉並区では区制施行80周年記念事業として平成24年に「後世に残したい杉並の屋敷林」を公募しました。
景観だけでなく環境にも貢献する屋敷林
CO2削減, ヒートアイランド現象の緩和
「屋敷林は周辺に住む住民にとって精神的・景観的安らぎやうるおいを提供するだけでなく、まちの風格を与えるとともに環境面でも貢献します。
杉並区の1世帯あたりから1年間に排出されるCO2排出量3,300kg。直径50cmの欅が1年間に固定するCO2は約250kgで、1世帯当たり約13本の欅が必要と言われています 。」(後世にのこしたい杉並の屋敷林より引用)
旧跡とは
文化財保護法には「史跡」があります。但し、時代を重ねるにつれて場所が特定できないなど、何らかの理由によって史跡に指定できないものを東京都は「準史跡」として「旧跡」を定めました。いわば「パブリック・ヒストリー」(記憶としての公共財)であり、「けやき屋敷」はその旧跡に指定されています。
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